ケイドロ(3)
純一「本当の警察と泥棒になろうと思ってさ。」
健「まさかと思うけどお前」
純一「察しがいいな。2つ目はこのロープを使う。通常なら警察がタッチした時点で泥棒は捕まるが、今回はこのロープで拘束された時点で捕まえたことにする。」
舞「ちょっと待って、やらないわよそんなの。」
純一「え、なんで。」
舞「だってそれって縛られるってことでしょ。痛いしなんでそんな事されないといけないの。」
純一「いや、ただの遊びだから…。」
舞の言うことは最もだった。少し険悪な雰囲気が広がり始める。
それを察した健が間に入る。
健「まぁ落ち着けよ舞。純一、舞の言う通りそれは女子の意思を無視してるよ。その案には反対だな。」
誰もが廃案と思った時に。
香織「 --いいよ、やっても。」
舞「香織?何言ってるの?」
香織「だって、そのロープわざわざ持ってきてくれたんでしょ?せっかく準備してくれたのに蔑ろにするのはかわいそうだよ。」
こう言われると舞も言い返せない。
舞「--わかったよ。ちょっとだけだからね。」
周りの皆も驚いていたが、こうなると誰も反対意見は述べられなかった。
舞「で、ルールにはまだ続きがあるんでしょ?」
純一「あ、ああ。登り棒があるだろ?拘束したら捕まえた奴がそこまで連れて行って、登り棒にくくりつける。そこが牢屋みたいなもんだな。救出方法は、ロープが解けたら逃げていい。誰かに解いてもらうもよし、自力で解いてもいい。」
香織「え、でもそれだと私たちに有利じゃ…」
健「いいよ、とりあえずやってみようぜ。とりあえず30分くらいでいいか。」
純一「昔の昼休みと同じ時間だな。賛成!それじゃ60数えるからみんな逃げてー」
流れのまま、みんなが一斉に逃げ始める。
--カウントダウンが始まる。
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